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(5)『続・夕陽のガンマン』のイーライ・ウォラックさんを偲んで

『荒野の七人』と『続・夕陽のガンマン』で悪役を演じた個性派俳優のイーライ・ウォラックさんが、今月の24日に死去されました。満98歳の大往生でした。謹んでウォラックさんのご冥福をお祈り致します。

まずは1975年の4月27日、日曜洋画劇場で放映された『続・夕陽のガンマン』を紹介します。
1昨年の10月7日に同じ日曜洋画劇場で放映されてから1年半後の今夜、二回目の登場です。再放映にも関わらずに多くのマカロニ・ウエスタン・フアンは観ていることでしょう。私のようなリピーターは勿論のこと、前回見逃した方や急遽マカロニ・ウエスタンのフアンになった人達、あるいはクリント・イーストウッドがアメリカに戻ってから、『荒鷲の要塞』や『ダーティ・ハリー、1~5』を観て彼のフアンになった人達、いろんな人達が淀川長治さんの優しく語り掛ける解説に、時を忘れて楽しく本映画を最後まで観たことだと思います。

そこで今夜は卑怯な奴(トーコ)を、したたかに演じたイーライ・ウォラックについて書こうと思います。彼はユル・ブリンナーとスティーブ・マックイーンが共演した『荒野の七人』で、山賊のボス役として出演していました。

彼はマカロニ・ウエスタンに出る前は、なんとマリリン・モンローの遺作となった『荒馬と女』にも出演しています。そしてまたまた驚くことに、往年の大女優であるオードリ・ヘプバーンの『おしゃれ泥棒』にも出演しています。ネットで検索すると現在、98歳となっています。このように書いていくと、はたまた『荒馬と女』と『おしゃれ泥棒』の映画を観たくなってしまいます。このように一本の映画から、そして一人の俳優から記事が増えていくのも、ネットのお陰で大変有難いことです。

二本目は、同じ年の9月25日の木曜洋画劇場で放映された『荒野の三悪党』です。
本映画も当然の如く、39年も経っているので何にも覚えていません。そんな時に頼りになるのが、やはりネットの情報です。その中から宣伝文句を、ちょっとばかり書くことにします。

十九世紀後半のエル・パソ(『夕陽のガンマン』の銀行もエル・パソ。もうマカロニ・ウエスタン・フアンはエル・パソと聞いただけで、血湧き、肉躍る、です)で二人のならず者に、もっと凄い悪が加わった。出演者が『荒野の七人』と『続・夕陽のガンマン』で悪人を演じたイーライ・ウォラック、『皆殺しのジャンゴ』のテレンス・ヒル、それに怪力男のバッド・スペンサーです。さらには、音楽が“ブーベの恋人”のカルロ・ルスティケリですから、是非とも、もう一度観たい映画です。

ところで『荒野の三悪党』の他にも『荒野の三悪人』、『荒野の三軍曹』とありますが後者の二本は、れっきとしたハリウッド・ウエスタンです。『荒野の三悪党』はマカロニ・ウエスタンとはいえ、イーライ・ウォラックはアメリカ人で舞台もアメリカ、タイトルもマカロニ的ではありませんがDVDを購入して、そのあたりを観たいと思っています。そうそう音楽も聴きたいし、素敵な歌詞があるかも知れません。というふうに書いていくと、ますます興味が湧いてくるのがマカロニ・ウエスタンの面白さです。

三本目は、1977年11月24日の木曜洋画劇場で放映された『新・脱獄の用心棒』です。
今夜の映画は、日記にメモはしてあるものの、何の記憶もないし、俳優も監督も忘れているし、その後DVDの販売もないようなので、改めてネットを検索すると、これまた驚くことばかりです。主演がフランコ・ネロ、共演にはイーライ・ウォラックとエドウアルド・ファヤルドがいます。監督はドッチョ・テッサリで音楽がジャンニ・フェリオです。1972年製作で劇場公開はなく、今夜のTV放映が初登場ということでした。

ストーリーの展開は、フランコ・ネロが元ロシアの王子(ジャンゴのイメージとは異なると思いますが)という設定で、ヒロイン役のリン・レッドグレーブはアイルランドの新聞記者。この2人にイーライ・ウォラックがからみ、メキシコにある宝物をめぐってのメキシコ政府軍や革命軍が入り乱れての戦いとなる。なんとまあ、多国籍軍のようなマカロニ・ウエスタンです。それで製作国を調べるとイタリア、スペインの他に西ドイツも入っていました。イーライ・ウォラックがアメリカ人、舞台がメキシコで何となく『ガンマン大連合』や『豹/ジャガー』を思い出してしまいます。

こういうふうにネットの情報だけでブログを書いてくると、俄然、観たくなってしまうというのも、マカロニ・ウエスタンの特徴かも知れません。37年も前にたった一度だけ放映された『新・脱獄の用心棒』が、こんなにもマカロニ・フアンの心を掻き立てるものとは、一体何なのでしょうか?それに向かって(いや、明日に向かって撃て!?)人生の道を、希望と勇気を持ってマカロニと共に歩こうではありませんか!ということで、今年の4月にDVDを購入しました。

以上の三作品がTV放映されましたが、実は日本での劇場公開もなく、TV放映もされなかった映画があります。それはジュリアーノ・ジェンマ、トーマス・ミリアンと共演した『ザ・サムライ//荒野の珍道中』です。というように書くと、イーライ・ウォラックの偉大さ?に驚くばかりです。

ところでマカロニ・ウエスタンの三大スターと言えば、クリント・イーストウッドとジュリアーノ・ジェンマ、そしてフランコ・ネロです。この三人が顔を合わせたマカロニ・ウエスタンの映画はありません。筆者の記憶ではイーライ・ウォラックだけが、三大スターと共演しています。

さらに前述のマリリン・モンローの『荒馬と女』、オードリ・ヘップバーンの『おしゃれ泥棒』にも共演したこと。ネットを検索すると他にも『西部開拓史』や『マッケンナの黄金』、『ザ・ディープ』、『ゴッドファーザーPARTⅢ』等があります。その中で、やはり西部劇の『西部決闘史』を取りあげたいと思います。

本映画は当時のハリウッド・スターが多数出演しています。ジョン・ウエインを始めとしてヘンリー・フォンダ、ジェームズ・スチュアート、グレゴリー・ペック、ジョージ・ペパード、キャロル・ベーカーとリチャード・ウィドマーク等、なんとも豪華な顔合わせです。ここまでなら、あえてブログに書くほどのことはありませんが、な、なんとリー・ヴァン・クリーフはもとよりイーライ・ウォラック、ラス・タンブリンも悪役ではありましたが出演していました。もう嬉しいこと、嬉しいこと・・・

その後、リー・ヴァン・クリーフとイーライ・ウォラックが『続・夕陽のガンマン』で運命的な顔合わせるになろうとは。もう大袈裟ではありますが、コロンブスが1492年にアメリカ大陸を発見したような感動が・・・それにしても、ネットの情報とは有難いものです。それ以来イーライ・ウォラックのフアンになったことは言うまでもありません。

ということで、イーライ・ウォラックが長きに渡って映画に出演していたが、恐らく彼が主演した映画は皆無だったと思います。しかしながら多くのスーパースターと共に出演したイーライ・ウォラック。彼が出演した映画を観ると、そこにハリウッド映画の歴史を見るような気が致します。筆者の勝手な考えですが、マカロニ・ウエスタンに出演していた時の彼が、一番輝いていたのではないかということです。
by stone326 | 2014-06-30 16:56 | マカロニ・ウエスタンの歌詞


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