<   2013年 12月 ( 1 )   > この月の画像一覧

(3)荒野の墓標のデジタル・リマスター版を観て

遅らせながら『荒野の墓標』のデジタル・リマスター版を購入しました。まずは本ブログで書いた記事を再度、示します。1回目は1975年のTV放映(前半)の 12.6月20日(ゴールデン洋画劇場)からです。

このところ、ゴールデン洋画劇場がある金曜日(俗に言う花金)にマカロニ・ウエスタンを観るのは、昨年の6月28日に放映された『情無用のジャンゴ』以来、ちょうど1年ぶりですが、マカロニ・ウエスタンが放映されていても、観られなかった日があったのかも知れません。それはともかくとして、今夜放映の『荒野の墓標』は、シエイクスピアのロミオとジュリエットのマカロニ・ウエスタン版だという触れ込みだったとのことです。

ストーリーは完全に忘れているので、ある解説本からの情報を元に、簡単に書かせて頂きます。アメリカ人のマウンター一族とメキシコ人のカンボス一家の土地をめぐる争い(ハリウッド・ウエスタンにもよくある話)に、前者の息子ジョニー(ピーター・リー・ローレンス、おお!ここでも、名前がジョニー・ハムレットと同じではないか!)と後者の娘ジュリエッタ(クリスティーナ・ガルボ)の恋愛を軸にして、両者の間に血みどろの殴り合い、銃撃戦の連続で結局、生き残るのは、原作とは逆にジョニーとジュリエッタだったというのも、いかにもマカロニ的で製作者の努力が伺われます。

ところで、また例によって余談ですが、ネットで『荒野の墓標』を検索すると、取り残された太古の原始林・ピクナルズが出てきます。西オーストラリアの州都パースの北250kmにあり、人々はそこを荒野の墓標と呼ぶそうです。ナンバン国立公園内の一角にできた広大な砂地に、平たく大きな岩石が無数に立ち並んでいる姿は、まさに荒れた大地に突き刺さった墓標のよう。本映画の原題(何故、殺しあうのか?)を『荒野の墓標』と名付けた人も、アリゾナ・コルトを『南から来た用心棒』と同じで、天才的です。ピクナルズのことを知っていたとしたら、もう尊敬しちゃいます。

次は1977年のTV放映の4.2月15日(火曜映画劇場)からです。

2年前の6月20日にゴールデン洋画劇場で放映されてから、2回目の登場です。やはり、何の記憶もないので、前回のブログの記事を読み直すことにしました。前回はストーリーも、そこそこ、書いてあるし、太古の原始林・ピクナルズのことも、さらにはシエイクスピアのロミオとジュリエットのことも書いてあるので、短い一口メモでしたが、太鼓判を持ってお勧めできる内容だったと思います。

そこでネットを検索すると、いろんな情報がテンコ盛りでした。主演のピーター・リー・ローレーンス(ドイツ人)が、恋人役のクリスティーナ・ガルボと恋に落ちて結婚したが脳腫瘍を患い、1974年に29歳の若さで死去。ストーリーについても詳しく書かれてあり、主人公のジョニーに銃のレクチャーを授けるレフティの教えは、何やら『怒りの荒野』のジェンマとリー・ヴァン・クリーフを思い起こします。そして、写真に写っているジュリエット役のクリスティーナ・ガルボさんの可憐な姿。彼女は現在、スペインを離れてアメリカでフラメンコを教えているとのこと。と言うと、真っ先にフランコ・ネロ主演の、ではなくティナ・オーマンさん出演の『裏切りの荒野』を思い出します。

さらには、ロミオとジュリエットをベースにしたアメリカ西部劇の『山のロザンナ』(1947年)と比較しても、やはりマカロニ版の方が、味付けが一味も二味も違うと書いてあり、日本でのDVDは発売されていないが、最近、ドイツからDVDが発売されたようです。36年も前にひっそりとTV放映された一本の映画を巡って私のような素人がブログを書き、はたまた、ネットの情報により『荒野の墓標』を観たくなってしまう、マカロニ・ウエスタンという映画は、とてつもなく素晴らしいジャンルの映画だと思います。

という具合に書いてありました。若手俳優のピーター・リー・ローレンスは『夕陽のガンマン』にちょっとだけ出ていただけで、日本での知名度は低かったようです。他に『つむじ風のキッド』や『追跡者グリンゴ』等がありましたが、TV放映されたかどうかは分かりません。本映画にしてもTV放映は、筆者のメモでは二回だけでした。

さて、そのような状況の中において、日本語版を観たのですが、オープニングの音楽からして、もう開けてビックリ玉手箱でした。『拳銃のバラード』のメロディーが入っているじゃありませんか!続いてジュリアーノ・ジェンマの『さいはての用心棒』が・・・途中、同じくジュリアーノ・ジェンマの『星空の用心棒』、それから『暁の用心棒』に『ガン・クレージー』のメロディーも。他にも多々ありました。

物語が展開していくに連れて、ジョニーにガンプレイを教える賞金首のレフティ(アンドレス・メフート)が中々、いい味を出していました。そのガンマン心得6つの場面では、ジェンマとリー・ヴァン・クリーフの『怒りの荒野』を思い出し、メロディーも少しではありましたが、流れてきました。ガンマン心得の6つとは?
 1.先を越されるな!
 2.殺すために撃て!
 3.死んだふりに注意、予備の銃にも注意しろ!
 4.敵に背を向けるな!
 5.目と耳を大事にしろ!
 6.しっかり見張り、常に備えよ!

それでは本家の『怒りの荒野』のガンマン心得10カ条を参考までに示します。
 1.決して、人にモノを頼むな。
 2.決して、人を信じてはいけない。
 3.決して、銃と的の間に立つな。
 4.最初の一発がモノをいう。
 5.傷を付けたら殺せ!さもなくば奴がお前を殺す。
 6.危険な時ほど、よく狙え!
 7.縄を解く前に、銃を取り上げろ!
 8.相手に余分な弾を与えるな。
 9.挑戦されたなら逃げるな!戦わずして負けたことになる。
10.皆殺しにするまで止めるな!

このように比較しながら本映画を観ていくと、もう頭の中は大変な事になってきます。『さいはての用心棒』や『怒りの荒野』、そして『星空の用心棒』のメロディーが流れる度にジェンマの姿が浮かんできます。特に圧巻だったのが、終盤にきてジュリエッタが待ち合わせ場所に向かう時に『さいはての用心棒』のメロディーが・・・ジョニーと保安官の決闘の場面には『拳銃のバラード』のメロディーが・・・そして何度となく入っている『星空の用心棒』のメロディーが・・・1本の映画の中に多くの映画のメロディーを盛り込んで、グレード・アップした本映画はマカロニならではのことです。これこそが他のジャンルの映画には出来ないマカロニ音楽の素晴らしさです。
[PR]
by stone326 | 2013-12-14 22:03 | マカロニ・ウエスタンの歌詞


マカロニ・ウエスタンの歌詞とその魅力について


by stone326

プロフィールを見る
画像一覧

このブログについて

本ブログはマカロニ・ウエスタンの映画の主題歌(日本語訳)を紹介します。

本ブログの歌詞は、株式会社IMAGICAエンタテイメント発売のDVDから使用しています。

本の紹介

FLNG船 二〇二二年


ご注文はこちらから


北極熊はどこへ行ったの(第一部)


ご注文はこちらから


勇と美穂のスマホ渡り鳥


ご注文はこちらから

ライフログ


マカロニ・オヤジとつぶやきの用心棒(一)


マカロニ・オヤジとつぶやきの用心棒(二)


ジュリアーノ・ジェンマ特集


フランコ・ネロ特集

カテゴリ

全体
物書きへの道
各駅停駅メロ小説
マカロニ・ウエスタンの歌詞
北極熊はどこへ行ったの
未分類

最新の記事

(57)朝日新聞出版 「マカ..
at 2018-05-13 09:44
(56)朝日新聞出版 マカロ..
at 2018-04-27 08:39
(31)「北極熊はどこへ行っ..
at 2018-02-25 08:25
(30)「北極熊はどこへ行っ..
at 2018-02-24 08:11
(29)「北極熊はどこへ行っ..
at 2018-02-23 08:37

以前の記事

2018年 05月
2018年 04月
2018年 02月
2018年 01月
2016年 12月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 01月
2015年 10月
2015年 03月
2015年 02月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2013年 12月
2013年 08月
2012年 11月

検索

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

映画
シニアライフ

画像一覧